SHEINのEverlane買収、CFIUSの審査下に
中国を起源とするファストファッション大手SHEINが今年5月に完了させた米アパレルブランド「Everlane」の買収(取引総額約8,000万ドル)が、現在、米国の対米外国投資委員会(CFIUS)による国家安全保障審査の対象となっている。
自主的な審査申請という異例の対応
注目すべき点は、今回の審査がSHEIN側の自主的な申請によって開始されたという経緯だ。通常、CFIUSによる審査は規制当局からの要請や義務的な届け出を契機とすることが多いが、SHEINは取引完了後に自ら審査を申し出た。こうした対応は、米中間の経済摩擦や安全保障上の懸念が高まる中、規制当局との関係を円滑に保とうとする企業側の姿勢を示しているとみられる。
背景にある米中間の緊張
SHEINはシンガポールに本社を置くものの、中国で創業した企業として広く認識されており、米国内では以前からサプライチェーンや消費者データの取り扱いをめぐって懸念の声が上がっていた。CFIUSは外国企業による米国企業への投資が国家安全保障に与える影響を審査する機関であり、近年は中国関連の案件に対して特に厳しい目を向けている。
Everlaneは倫理的な調達と透明性を掲げる米国のアパレルブランドとして知られており、今回の買収に対しては消費者や業界関係者からさまざまな反応が寄せられていた。審査の結果次第では、取引の条件変更や最悪の場合は取引そのものの見直しを求められる可能性もある。